牛のこと

10月の社会科見学

二年に一度の、地元小学校の合同社会科見学で、一・二年生さんが牧場に来てくれます。

P9300421一通り、牛たちを前に牛の一生とか、うちでの飼われ方とかを説明して、質問を受け付け、そのあと皆で思い思いの場所で牛の絵をかいてもらいました。 
「なぜ角の形がみんな違うのですか?」
「どうやって牛をつかまえるのですか?」
「なぜ牛の蹄は二本で、馬の蹄は一本なのですか?」等々。
牛を初めて見て驚いた質問や、学校で予習をしてきた質問に、おばさん(私)はタジタジでしたよ。
 
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初めに説明した約束を守って、静かに、ゆっくり描いてくれたおかげで、牛たちもおとなしくモデルになってくれていました。
 
そして先日、町の文化祭でその日の作品が展示されていたので、写真を撮ってきました。
みんなよく見て、しっかり描いてくれていました。
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以上の写真は、学校の先生の同意を得て掲載しています。
無断転載を禁じます。お願いします。

最近の子牛

11月中は、半月で8頭生まれました。

この子は、その一番最初に生まれた子牛。

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 白斑がありますが、正真正銘黒毛和牛のオスです。

2~3年に1頭位、体のどこかに白斑が出る子がいるのですが、こんなにはっきりくっきりしているのは珍しいですね。大きくなっていくに連れ、薄くなることもあるので、どんな風になるのか楽しみです。

ちなみに、私に哺乳瓶でミルクをもらっていますが、この子のお母さんはちょっと太りすぎで秘乳量が多くなかったようでした。・・・太りすぎはよくない・・・太りすぎは・・・・・・自分自身も反省~

Pb205599きれいなおがくずを入れてもらって、でれ~んと寝そべる子牛たち。こっちの3頭は、人工哺乳で大きくなって、もう卒乳したあとです。

奥のチビスケ1頭にすると、さびしがるのでもう少し一緒にいてもらっています。

 

 

Pb205606大きなおなかのタビスケ。

2月のお産に向けて、お乳を休ませるために乾乳に入りました。写真を撮ったのは、乾乳期間にお乳に雑菌が入らないように薬を入れた日です。

人間でも卒乳の経験のある方にはわかるかと思いますが、しばらくは乳が張ってちょっとしんどい。

たびすけも、乳が張るし、美味しい餌(濃厚飼料)はなくなるしで、しばらく私の顔を見ては鳴いていました。・・・濃厚飼料やると、ますます乳が張るから駄目なのよ~

ちょっと温かいかなと思っても、すぐ雪が降るような天気に変わります。

だんだん冬になっていく中、子牛のお尻を追いかける毎日です。・・・下痢してないか~色が変わってないか~って。

ちょうど次男が、学校から家の仕事についての質問をもって帰ってきました。

Q・「一番大事にしていることはなんですか?」

A・「牛の健康です」

ノーベル賞

昨日の夜から、日本中を騒がせているニュースが2つ。

 
 
 
どちらも、うちと関わりの深いニュースだと思って聞いていました。
 
特に、大村教授とウィリアム・キャンベル教授の関わった「イベルメクチン」は、牛の線虫の駆虫薬として常備している薬なので、非常に身近な話に感じられました。
ニュースでは、やはり人間に重きをおいて報道されているのだけど、自分には、動物薬としてですね。
 
その薬と最初にであったのは、専門学校を卒業してすぐ、動物病院に勤務したとき。
当時、イベルメクチンは日本で犬用の動物薬として承認されていなかったらしく、院長の個人輸入でフィラリア線虫の駆虫薬として、処方されていました。
それまでの抗フィラリア薬は、毎日か毎週飲ませるような錠剤しか発売されておらず、そこの医院での月イチの注射か経口投与(水薬)か・は、格段に飼い主さんの手間が減り、シーズンには一日100頭以上来院されていたことを思い出します。
現在では、犬用にも承認され、広く使われているようです。
 
 
牛には、糞線虫という寄生虫がいて、これは汚れたおがくずから牛のヒヅメの柔らかい場所から体内に入り、急死を引き起こすのです。
これにかかった子牛は、最初は何か痛がるような素振りを見せたのち、ジタバタと狂いまわってひっくり返って死んでしまいます。その間、1~2時間ほどしかありません。
この異常行動を見つけたら、「なんだろう?」と思う前にイベルメクチンの登場です。
背中にピューッっと塗ってやるだけで、30分ほどで症状がなくなります。
この薬があったおかげで助かった子牛の数は、うちの中でも数知れないと思います。
 
また、他にも腸内で悪さをする線虫類にもこの薬です。
単純性下痢の治療も、コクシジウム症の治療も、線虫の駆虫もしておかないと、長引く下痢が止まりません・・・
下痢は長引かせてはいけません・・・
子牛は大きく成長してくれなくては。
 
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TPPのほうは、最初の牛肉自由化の時に父が言った言葉のまま、踏ん張っていこうと思うのです
 
生産地(者)と消費地(者)の距離の近さこそ、強みになるとおもいます。

放牧へGO

梅雨時ですが、ほどほどに晴れ、ほどほどに雨が降ってくれるおかげで、よく草も伸びています。 

晴れ間を狙って、草を刈り、ロールを作っています。

そして、牛は放牧でしこたま草を食べて過ごしています。
 
   
 
P6234797前日にしっかり食べた朝は、こんなふうにみんな寝ています。
実に平和な風景です。
 
8月が近づき、戦後70年の節目だし・と、テレビでもラジオでも、改めて平和とは何かを考えさせられる特集が組まれています。
 
子供や動物が、こんな風にのびのびできるのが平和だと思います。
美味しいお肉を、食べたい人に届けることができるのが平和だと思います。
そのためにできることは、あまり多くないかもしれませんが、まずはここで牛を育てていきます。 
 
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美味しいお肉を届けること
 
ということで、最近になって、JA広島市の一部の店舗(山県郡内)でお肉を置いてもらえるようになりました。
写真は、一番近所のJA広島市 戸河内支店さんです。
小板まで来るのは遠いよ!
行ったら高いのしか無いのでは?
という方!ちょっと農協を覗いてみてくださいませ。m(_ _)m
 
よろしくおねがいいたします。

こんなこともある

ブログ更新をさぼっていた間のあれこれ小話。

 
P5204686堆肥をまいた直後の放牧地。
タイヤの後がよく見えます。
一台4トン積みのマニアスプレッダーで、何回も何回も往復し、全部の草地に撒いていきます。
五月も下旬に入り、草も木も緑が美しいです。
 
 
 
 
 
P52246915月22日の環水平アーク。
彩雲とも言いますか。写真に取れていませんが、太陽との間にも、もうひとつの虹ができていました。
時間的にも、大きさ的にも、長く見えてたので、楽しめました。
あとでネットで知ったのですが、静岡をはじめけっこういろいろな所で見えたそうですね。
これを地震の予兆ということもあるそうですが、実際のところその日の夜に沖縄で地震があったり、数日後に小笠原で地震があったり、火山まで噴火しましたが、何か関係あるんでしょうか・・・
すなおに、吉兆だと思いたいです。
 
P5314694 P5314696うちの家庭菜園で取れたジャンボイチゴ
8cm、55gありました。
普通のイチゴの2倍くらいありますかね。
何がどうくっついたらこんなになるのやら。
美味しく頂きました。
 
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さてこの写真。
子牛の尻尾に注目です。
生まれつき尻尾の短い、通称「タンビちゃん」
やっぱりまれに生まれることはあるそうですが、うちでは初めてでした。
子牛市場では、やっぱりまれに無尾(尻尾の骨からない)のものも出るそうです。
とはいえ、内臓疾患があるわけでもなし、元気で走り回っています
 
 
あと、写真がないのですが、最近のタビスケさん。
広めの草地に一頭で放していると、寂しいのか、すぐに「帰る~」と叫んだり、脱走を繰り返すので、犬の散歩よろしく綱付で草むしり(?)をさせています。
存外おとなしいので、休みの日には長男に綱を持たせて、牛との距離をつかむ特訓中。
 
先日、そうして散歩をさせていたら、お肉屋さんのほうにお客さんが来店。
タビスケを長男に任せて、私は接客に。
一通り済んでふと見ると、大勢のお客さんにびっくりしたらしいタビスケが逃げようとするのを、長男が必死にロープをさばき、自分を中心にしてぐるぐる回していました。
初暴走を、必死に、そして上手にいなす長男を見て、頼もしく思いました。
 
その後、牛舎に戻すからとロープを受け取った私のほうが、ロープを首の下に入れられ暴走され引きずられたのは御愛嬌 (ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ

瑕疵

牛は、生き物ですから、体調のよいときもあれば、悪い時もあります。

人間と同じ言葉を使いませんから、体調の不調を言葉にすることはありません。
おおむね動物は、自分の不調を外に出す時は、そうとう悪くなってからです。
 
その牛は、出荷当日までしっかり食べていいウンチをしていました。
よく太って・・・一緒に肥育に入った3頭の中では一番よく太っていました。
 
還元して自分のところで売るにはいい牛だと思いました。
(この話の牛の個体識別番号は 1342810746 未経産です)
 
ところが。
出荷して翌日、屠畜場から電話がありました。
「ズルの範囲が大きいので、翌日の格付けになりません」
ズルというのは、筋水腫の事で筋肉に炎症が起きている場合や、ビタミン欠乏症のある場合におこります。
無論、食用には適しません。
「後日、保険所の検査員立会いの下カットしてからの引渡しになります」
ということで、数日待つことに。
 
その間、家族の間で喧々囂々。
出荷するまでの牛の様子。食欲、糞の状態、どういう状態で飼われていたか等々。
寝たきりで床ずれがおきても、なるとのこと・・・それはどうだったか?
結局、うちで分かる範囲で思い当たることはなし。
 
数日後、屠場で、検査官立会いでカットされ、食肉に不適切な部分は廃棄されました。
細菌感染による炎症ではなかったようで、思ったより範囲は狭かったようです。
 
瑕疵(かし)にはいろいろ種類がありますが、原因のはっきりしないことのほうが多いです。
ズル(筋水腫)、シミ(斑状出血)、シコリ、アタリがありますが、どれも卸し屋さんに販売される前に屠場で廃棄されます。異常のあったところは、食肉として出回りません。
 
原因はともかく、どこの農場でもある程度は出るとのこと。
うちでも、やはりある程度の瑕疵は出ます。
今後とも、牛の健康に配慮しつつ、ビタミン欠乏など牛に無理をさせる飼い方をせず育てていきたいと思います。

おっきいはきれい

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小板でも、ぼちぼち早めの桜が咲いてきました。

でも、盛りを迎えているのはこちらですね。
 
たびすけも、子牛を産んで約1ヶ月。
乳量が一番増えて、充実している時期です。
 
乳牛の美しさの審査基準に、乳器の大きさやバランスの良さがあります。
多いなおっぱいは、良い乳をいっぱい出す良いおっぱいってわけですね。
うちのたびすけは、きっちり審査にかけたらあまり点数取れないと思いますが、私には、毎日いい乳出して、子牛と私達をそだててくれるいイイ牛です。
 
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今日は、土曜日なので少し寝坊して、いつもより遅めの乳搾り。
おかげでパンパンに張ってる上に、あふれた乳汁がほとばしっております。…待たせてごめんなさい 
 
 
そして、14リットルほど手絞り致しますと・・・
 
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こんなにしぼんでしまいました。
触った感じも、ヤワヤワの脂肪の塊という風情です。
 
食べて飲んで休んで、半日後にはまた元通りのパツンパツンのお乳になります。
 
たびすけ、今日も有難う~
 
 

牛の絵ギャラリー

 先月16日の小学校の社会科見学 にて、みんなが描いてくれた絵が、町の文化芸能フェスティバル等で発表されましたので、写真を撮ってきました。

 どの絵も力作で、 牛の毛色や角の色・形にまで気を配ってしっかり見て描いてくれました。
 子牛のお腹のぽっこりしたのや、
 エサ箱に顔を突っ込んでいるところ、
 「誰が来たんなら~」と、子どもたちを好奇心いっぱいに見ているする目、
 おとなしくさせるためにおいておいた餌をしっかり食べている様子、
 いろんな牛をいます。
 
 見ているだけでも、楽しくなってきます。
 
 見学の後、お礼のお手紙ももらいました。
 牛の大きさや、人懐こさ、賢さに驚いた子が沢山いました。
 また来たいと言ってくれた子もいます。・・・いつでもどうぞまってますよ
 
 各学校の校長先生に、許可をいただき、名前を伏せてここに披露させていただきます。
 ありがとうございました。
 
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月夜に浮かれて・・・?

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今月9日は、スーパームーンだったようで、3日後の今日・立待月(たちまちづき)も煌々と明るい月夜でした。
 
ことさら明るかったその日、珍しく子牛たちは月明かりの下で、草を食べたりなんだりと、屋外で遊んでいました。
そのうち、何の興にのったのか、何頭かが運動場を駆け回り始めました。
「やっぱり明るいと騒ぎたくなるのかな~」
などと思いながら、子牛にミルクをやっていたそのとき。
川に向かって駆け出した子牛が一頭。
ダダダダダ~~~ッと勢いつけたのが止まらなかったのか、そのまま川のふちで思い切り踏み切って、華麗に川の中の草むらへ!いや、水の中へ!!
 
ドボオッ!
 
音がするや、川の中で立ち上がる姿が見えたので一安心。
そのまま、土手の下の草むらを右往左往する子牛。
 
その間、ミルクを飲ませ続けていたので何をすることもできず。
 
飲み終わってくれたので、懐中電灯を手に、川の中に下りようとしたら、
その前に、川土手を自力で駆けあがっていくおちびさんの姿。
 
いや~、たくましいですね。
 
ほんと、いったい何がしたかったのやら
 
 
 
月といえば、来月。
10月8日には皆既月食がありますね。夕方6時過ぎから、9時半ごろまで。
たのしみです

お散歩

週末毎の雨ながら、平日は実にいい天気、いい陽気

 
雪に潰された柵をなおすのが、ここのところの父の仕事のメイン。
旦那が柵をなおしてくれた草地へ、しろくろさんも、レッツゴー
 
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P4151914 ひさしぶりに外へ出てきたしろくろさんを、
「あー、ひさしぶりー」
「青草食べてるー、いいな~」
なのか、わらわらと寄ってきてもーもー鳴いてみている子牛たち。
みんな、しろくろさんのお乳で育ちました。 
 
今の時期は、蚊とかサシバエとかがいないので、けっこうのんびりゆったりできるのですが、久々すぎ。
直射日光にのぼせないうちに、1時間弱くらいでお帰り願いました。・・・散歩に飽きると、彼女は脱走してしまう前科持ちでもあるので、まだ足りないってくらいでちょうどいいのです。
 
また明日出してあげるからねー。(◎´∀`)ノ
 
 
 
 
おまけ。「とってもおいしゅうございました
 親猫の乳が足りなくて、牛の初乳も飲んで育ったほしみさん。
 大さじ一杯だけ、しぼりたてお乳をねだりに来ます。 
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